顔も名前も知らない誰かの借金を支払った話

10年以上前になるが当時私の姉に彼氏がいた。母子家庭で育った姉の彼氏には母親と妹が一人いた。妹は心を病み、買い物依存になり、仕事を辞めて母親と二人で暮らしているそうだった。そして姉の彼氏が妹の買い物依存による百万円ほどの借金を肩代わりすることになった。しかし姉の彼氏は安月給で貯金もない。そこで何故か姉が消費者金融で借りた百万円を彼氏に貸すことになった。それからしばらくして私たちの両親が不仲による離婚をしたため、姉と母は実家を出ることになった。実家にいた犬を連れて出て行くので、アパートではなくて庭のある小さな借家を借りて暮らすことになった。ここで問題が発生した。借金のある姉では借家の入居条件を満たせないとのことだった。そこで結婚して家を出ていた私に援助のお願いの話がきた。入居できないと母も行き場がないので、毎月2万円ずつ返済する約束で私は姉にお金を貸すことにした。姉と二人で銀行に行き百万円をおろし、消費者金融に全額返済し、不動産屋へ行って入居の手続きをした。それからしばらくは返済があったりなかったりで、結局は20万円ほどの返済があったきり滞った。その間に姉は彼氏と別れた。彼氏と姉との間の借金はうやむやになった。その後母が病に倒れて入院中に、姉が母の年金を勝手に引き出して使い込んだことが発覚した。私は姉に対する信用を失い、母の葬儀後はお互いに連絡を絶った。姉と姉の元カレを間に挟み、私は顔も名前も知らない人の借金を返済させられたのが今もモヤモヤする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。